吾輩は猫である。 本名は小嶋さぶ吉(きち)という。パパは『さぶ』とか『さぶ吉』と呼ぶ。パパ以外は『さぶちゃん』と呼ぶ。 縁があってパパのところに来てあげたのだ。
長岡市にある新潟県動物愛護センターにボクは大勢の猫と一緒に居たのだ。12年前の12月にパパは会議でそこを訪れたのだ。パパは分からないと思うけど、実はボクがパパをここに来るように呼んだのだ。実は相思相愛なのだ。ボクが生まれる前から猫の神様が決めていたのだ。
ボクはパパと7年前から万代に住み、6年前からねこの病院でパパとお仕事をしているのだ。そして毎日飼い主さんといろいろな猫たちが訪れるのだ。
猫を飼育している飼い主さんから猫を拾って飼っている、猫を友だちからもらったとかいろいろ聞くけど、本当は猫のほうからその人を、猫である自分のところに来るようにテレパシーを送っているのだ。ホントだよ。飼い主さん、あなたは猫に選ばれた名誉ある人なのだよ。 ボク、さぶ吉の言うことがわかるかな?
パパのところに来て5ヵ月齢のボク さぶ吉 うれしくて走っていて転んだボク
子どもだから頭が大きいのだ
飼い主さんは鶴の恩返しはあるが、猫の恩返しはないな、とかいうけど、ボクたち猫からみると、飼い主さんと一緒にいることが猫の恩返しなのだということに気づいてほしいのだ。
ボクたちに愛情をたっぷり注いでくれている家族のみなさん、ありがとう。
ボクたち猫の行動や習性が人間社会からみるとかなりかけ離れていても、まずボクたちは猫だということを理解してもらいたい。ボクたち猫の行動が異常にみえても猫社会では普通のことであることも多い。人間の行動も猫からみると異常行動にみえることもあるのだ。 さあ、お互い、歩み寄りが大切なのだ。と、ボクは考える。
第100回 小嶋さぶ吉通信 さぶ吉